ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち【第9話】ヂムのかんばん

ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち

あるひ
モカさんは、おかのそとへ
しゅうりどうぐを かいにいきました。

みせには、
ほかの がっきの しゅうりをする人がいて、
モカさんに いいました。

「わたしは
いちりゅうの おんがくかの
がっきの しゅうりをしているんです」

その人は
そういってから、
モカさんの どうぐばこを見ました。

「ハーモニカですか」

「おとしよりや こどもには
にんきですね。
やさしい がっきですから」

「むずかしいおとは
でないんでしょう?」

モカさんは
「ははは」
と わらいました。

みせを でて、
おかへの みちを
あるきました。

すると むこうで、
レモが
たのしそうに
ハーモニカを ふいていました。

その すこしさきでは、
ジュウスケが
おおきな おとで
きもちよさそうに ふいていました。

クロンも、
すました かおで
ふいていました。

バンスも、
ポンポンポンと
はずむように ふいていました。

みんな
じぶんの ふきかたで、
じぶんの たのしみかたで
ふいていました。

モカさんは
それを見ながら、
「ははは」
と ちいさく わらいました。

こうぼうへ もどると、
ヂムが ゆかに ねそべって
なにかを かいていました。

「なにを かいてるんだい」

モカさんが
うしろから そっと のぞくと、
ヂムは ちょっとだけ
てれたような かおをしました。

それから
かみを そっと
みせました。

モカさんは
しばらく だまって
それを 見ていました。

それから
やさしく いいました。

「ヂム。
いいえだなあ」

ヂムは
ぱっと かおをあげて、
とてもうれしそうに
わらいました。

つぎのひ、
モカさんは
こうぼうの かんばんを つくりました。

まんなかには
ヂムの えを おおーっきく。

うえと したに
すこし ひかえめに、

moca HARMONICA

Without harmonica,
life would be a mistake.

と かきました。

そこには、
たくさんの ハーモニカふきが
ならんでいました。

たかい人も、
ちいさな人も、
まるい人も、
みんな
たのしそうに
ふいていました。

ヂムは
「わあっ」
と よろこびました。

モカさんも
ちいさく わらいました。

おかの かぜが、
すこし うれしそうに
ふいていました。

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