モカさんの こうぼうが あるのは、
あたたかな おかの うえです。
おかには
ちゃばたけが ひろがっていて、
みどりの かぜが
ゆっくり わたっていきます。
とおくには、
おおきな かわも みえます。
ダンマリヶ丘の ひとたちは、
あんまり おしゃべりでは ありません。
にこっと わらったり、
ちいさく うなずいたり、
「うん」
「そうだねえ」
それくらいしか
いわない ひとも います。
でも、
ハーモニカが だいすきです。
おかの あちこちから、
ハーモニカの おとが きこえてきます。
ぷう。
ぴい。
ぱらら。
ぼうー。
みじかい おと。
ながい おと。
やさしい おと。
げんきな おと。
だれも たくさんは かたらないのに、
おとは いつも
このおかに あります。
だから いつからか、
ひとびとは このおかを
ダンマリヶ丘と
よぶように なりました。
おかの まんなかには、
おおきな きが あります。
その きの したでは、
きょうも
ハーモニカの おとが きこえてきます。
れんしゅうしているのは、
おかの めいぶつバンド、
ザ・ポケット・ストンパーズです。
ちいさな ハーモニカ。
あなが たてに 2だんに ならんだ ハーモニカ。
ボタンの ある ハーモニカ。
おおきな ハーモニカ。
みんな ちがう おとを もっています。
でも、
だれかが えらいわけでも、
だれかが たりないわけでも ありません。
じぶんの おとを だして、
ほかの おとも ちゃんと きいて、
いっしょに ならすのです。
だから ストンパーズの おとは、
なんだか きもちよく
ひとつに きこえるのでした。
きょうも ダンマリヶ丘には、
ことばの かわりに
ハーモニカの おとが
ながれていました。

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