今日は、ブルースハーモニカの『カントリーチューニング』のお話です。
僕は演奏で、とってもよく使っています。演奏の幅が広がりますよ!
具体的にはどんな配列?
カントリーチューニングは、5番穴の吸う音(以下⑤:数字は穴番号、〇は吸う音を表します。)が、通常のチューニングより半音高くなっています。
例えば、キーCのハーモニカだったら、⑤の『F』が『F#』になっています。
Cのキーにおける音階のファが、ファ#になるわけですね。
何で5番穴吸の音を半音上げるの?
ブルースハーモニカは、基本的には、1つのキーの音階を吹くための音配列になっています。なので、曲のキーに合わせて、それに合わせたキーのハーモニカで吹きます。
Cの曲には、Cのハーモニカ といった感じですね。
ですが、あえて、ハーモニカのキーと違うキーの曲を演奏する事が多々あります。これはポジション奏法などと言われたりします。
※詳しく知りたい方はコチラ↓↓↓ポジション奏法についての解説動画↓↓↓
一番良く使われるのが、『2ndポジション』と言って、曲から見て、4度上のハーモニカを使う奏法です。
例:
Gの曲を、Cのハーモニカで吹く
Cの曲を、Fのハーモニカで吹く
『2ndポジション』で演奏すると、ベンドなどを多用する事によって、とってもブルージーな、カッコ良い演奏をする事ができます。
2ndポジションで演奏する時、⑤が、曲のキーにおける、『♭7th』という音になります。
(♭7th⇒音階の7番目の音が半音下がった音)
C調の、スタンダードなチューニング↓↓↓(数字は2ndポジションでの度数を表しています。)
『♭7th』は、ブルーノートと呼ばれる音の1つで、ブルースを演奏する時は、すごくカッコ良く響いて、大事な音なんですが、
ブルース以外の、メロディックな曲を吹く時、『M7th』(メジャーセブンス:音階の7番目の音)が必要になる場合が、とても多いんですよね。
で、この音、オーバーブローというテクニックを使えば、出せない事もありません。
ただ、皆さんご存知のように、オーバーブロー、音を出すこと自体難しいし、きれいな音で安定させるの、とっても大変なんですよねー。
俺は根性でオーバーブローで出す!!って方はこちらの記事を。
そこで、『こんなに頻繁に出てくる音なら、いっその事チューニングをいじってしまえ!』という考えの元、作られたのがこのチューニングです。
こんな配列になりますね。
Cのカントリーチューニング↓↓↓(数字は2ndポジションでの度数)
カントリー系のスタジオミュージシャンが使っていたのでこの名前になったと聞きました。
9番穴の吸い音はそのまま?
ここで、人によっては、『⑨も、⑤と同じ音だけど、⑨はそのまま?』と思う方もいらっしゃるかもですね。
9番穴では、吹き音でベンドがかけられます。(『ベンドで出せる音』の記事参照)
9番吹の音をベンドすれば、元から2ndポジションにおける、M7thの音が出せるので、ここはそのままになっています。
※⑤と⑨の音を両方半音あげた、チューニングもあります。
『7thチューニング』とか、『M7th(メジャーセブンス)チューニング』と呼ばれています。
CのM7tnチューニング↓↓↓(数字は2ndポジションでの度数)
実際にカントリーチューニングで吹いてみました!
実際に演奏で見てもらった方が分かりやすいですよね!
最近の『朝モニカ動画』で、何曲かアップしています。
音マップ付きなので、どこで⑤の音を使っているか、分かりやすいですよ♫
全て、Cのカントリーで吹いています。
他にもまだ、何曲かアップしていますので、『山口牧 カントリーチューニング』で検索してみてください♫
という事で、『カントリーチューニング』は、メロディックな曲を、ブルージーなフィーリングで吹きたい時には、すごく使えるチューニングです。
『朝モニカ』動画では、始めてから1年間は、できるだけスタンダードのチューニングで演奏をするようにしていましたが、実際の演奏では、かなり『カントリーチューニング』を使っています。
調律が出来る方は、自分でチューニングする事もできますし、
苦手な方には、メーカーや機種によっては、商品のラインナップに、最初から用意されている場合もあります。
興味のある方は、Cのカントリーチューニングを買って、ぜひぜひ動画で試してみて下さい!
↓↓↓マンジのC調カントリチューニング(CTっていうのがカントリーの意味ですね。)
SUZUKI スズキ 10穴ハーモニカ MANJI M-20 C CT調