ここでは日本で一番普及しているハーモニカ、複音ハーモニカの音配列を説明します。
このハーモニカも、良く見ると変わった配列してるんですよね・・・。
ドレミがきれいに並んでるのは真ん中だけ
・複音ハーモニカの音配列(21穴)
※1.複音ハーモニカでは、音階を数字で表した、『数字譜』が一般的です。
【ド⇒1 レ⇒2 ミ⇒3 ファ⇒4 ソ⇒5 ラ⇒6 シ⇒7】で表します。
※2.わかりやすい様に、吹き吸いの音を上下に分けていますが、実際に演奏する時は、
上下の穴を一緒に吹き吸いします。
音域は、一番普及している21穴タイプで約3オクターブ(高音部の「シ」がありません。)で、ブルースハーモニカと同じく半音(♯や♭)のない、ダイアトニックハーモニカです。
さて、表を見てみてると、音階が順番に並んでいるのは中音部だけで、低音部や高音部はなんだか音がでたらめに並んでいるように思えませんか?
でもこの配列、ある簡単な法則に従ってるのです。
10ホールズの配列のページで、ハーモニカは原則的に、「ドミソ(123)」は吹く音、「レファラシ(2467)」は吸う音というお話をしました。
もう一度表を見てみましょう。今度は吹く音だけ、吸う音だけを、それぞれ見て下さい。まさにその原則通りに音が並んでいるのが分かると思います。ただ、「ドミソ」は3音、「レファラシ」は4音ですから、真ん中の中音部は良くても、両脇の低音部と高音部は音がズレていってしまうのですね。
現在普及している複音ハーモニカは、全てこの配列になっています。
ピアノのように、オクターブが変わっても音の並びが同じだったら分かりやすいのに!と思うかもしれませんが、たくさん練習を重ねていくと、この配列にも慣れてきます。
マイナーハーモニカについて
複音ハーモニカにはマイナー音階に調律されたものもあります。
複音には、ベース奏法と呼ばれる、メロディを吹きながら同時に和音でリズムを刻む奏法があります。
このベース奏法を使って、マイナー調の曲を演奏する時に、マイナーの和音を出せるように考えられたものがマイナー音階のハーモニカです。
メジャー音階(ドレミファソラシド)に対して、3度と6度が半音下がった、「ハーモニックマイナー(和声的短音階)」が使われています。
ハーモニックマイナーにする事によって、ハーモニカのどこを咥えても、吹くと「マイナー」、吸うと「ディミニッシュ」の和音が出ます。これが独特の雰囲気を出してくれます(^)3^)。
・マイナーの音配列