これから、ポピュラーな3種類のハーモニカ、ブルース、複音、クロマチックについて、それぞれのハーモニカの魅力を、語るシリーズ、
今回は複音ハーモニカについてです。
クロマチックハーモニカ編はこちら。
ブルースハーモニカ(ブルースハープ)編はこちら。

ダンマリヶ丘のレモです。私も一緒に見ていくね。
はーもにかえほん【ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち】はコチラ♪
複音ハーモニカについてチョコっと解説
ご存知の方も多いと思いますが、ここで複音ハーモニカについて、軽く解説を。
上下2列に、穴が並んでいて、上も下も、同じ音が出ます。
この2つの同じ音を、微妙に調律をずらし、同時に吹くことによって、うなりを発生させ、エフェクターの『コーラス』のような音色を出すハーモニカです。
もともと、複音の構造は、海外で作られたものですが、現在日本やアジアで普及しているタイプのものは、日本で、この音配列になったそうです。
日本ではかなり普及していて、各地のハーモニカ教室での合奏などによく使われています。
また、一人だけで、色々な技(奏法)を使って、メロディと伴奏を同時に演奏する、独奏スタイルの演奏もとても人気があります。

音響のない、自然の中で吹いても、とってもきれいな音色なんだよ♪
複音ハーモニカの魅力
①美しい音色
複音ハーモニカの最大の魅力は、やはりその美しい音色だと思います。
なんの音響機材もない、部屋の中でも野外でも、ただ吹くだけで、エフェクターの『コーラス』をかけたようなきれいな音色を出してくれます。
シンプルな曲を、メロディをそっと吹くだけでも素敵です。
ライブやイベントで演奏をすると、若い方達は先入観が無いので、
複音ハーモニカの音がきれいで好きだと言ってもらうことも、よくあります。

ちょっとした童謡や唱歌でも、雰囲気出ちゃうの。
②買ってすぐに綺麗な音が出る
複音ハーモニカは、基本的に、1か所で1つの音を出します。
音の配列はこちらを参照ください。
(※ブルースやクロマチックは、1つの穴で、複数の音が出ます。)
ハーモニカは、吹く音は、吸っても出ません。吸う音は、吹いても出ません。
複音ハーモニカは、吹く音と吸う音が交互に並んでいますから、隣の穴に多少口がかかっても、音が混ざることがありません。
つまり、ハーモニカを吹く時にくわえる位置の、許容範囲が広いんですね。
それにくわえて、複音ハーモニカは、構造上、息の出入口が多いので、ブルースやクロマチックの低音部などに比べると、音が詰まりにくいのです。
これらのおかげで、複音ハーモニカは買ってすぐにでも、綺麗な音色を楽しむことができます。
独奏で使われるような難しいテクニックを演奏するには、もちろんたくさんの練習が必要ですが、
易しい童謡、唱歌等なら、数日吹けばある程度は演奏できるようになるのではないでしょうか?
もちろん、複音ハーモニカの持つ、本当に美しい音色を出すには、やはりたくさんの練習が必要です。
でも、ある程度早く、形にできるというのは、やる気を持続させるには大ことなことですよね

買ったその日から楽しめるんだよ♪
③となりの音が混ざっても綺麗
これは、やはり複音特有の『うなり』のおかげだと思うのですが、音が重なったとき、和音が溶け合って響く感じがします。
この辺は、ひょっとしたら、『ハモンドオルガン』などに近いのかなと思ったりします。ハモンドオルガンも、うなりが出ていますよね。
この、和音が溶け合うという長所が、伴奏とメロディを同時に吹く『独奏』や、大勢での『合奏』に活きているのではないでしょうか。
また、僕は複音の和音が好きなので、コードハーモニカのように、和音を刻んで、伴奏をするのが好きです。↓↓↓こんな感じです。

音が混ざった時、自然にとけ合うんだ♪
④色々な独奏のテクニックが楽しい。
複音ハーモニカで有名なのは、『独奏』のスタイルですよね。
ベース、マンドリン、バイオリン、オクターブ、分散和音など、様々な奏法を駆使して、1つのメロディをバリエーション豊かに演奏するスタイルです。
『日本的奏法』とも呼ばれています。
習得するには、かなり難しい奏法もありますが、これらを一つずつマスターしていくのは、とても楽しいです。
僕は鈴木楽器に入社して、初めてこれらの奏法を知りました。
会社の何かのイベントで、アマチュアのおじいさんの奏者が、これらの奏法を使って『荒城の月』を演奏をしているのを見て、『口の中、どうなってるの?』って、たまげたのを覚えています。
その時はもう、演奏に釘付けでした。
素晴らしい日本の文化ですよね。
日本には、『日本的奏法』の使い手の、
たくさんの素晴らしい複音ハーモニカプレイヤーがいらっしゃいます。
たくさん紹介したいのですが、そのうちのお一人を紹介します。
昨年、コラボもさせて頂いた、お友達(と勝手に思っている)の、
柳川優子さんのユーチューブチャンネルです。
演奏動画がたくさんあります。↓↓↓

1人だけで、伴奏もハモリもやっちゃうんだよ。日本的奏法には技がたくさんあるの。
⑤独奏のアレンジを、自分でするのも楽しい
自分の好きな曲に、ベースやマンドリンなどの奏法を入れて、自分なりの独奏アレンジを考えるのも、とても楽しいです。
ハーモニカは、出せる和音が限られていますから、アレンジにかなり制限があるのですが、僕は制限がある中で何かをすることが大好きなので(笑)、複音ハーモニカの独奏のアレンジを考えるのも大好きです。
朝モニカでも、いくつかアップさせてもらいました。↓↓↓もし良ければご覧ください。
ちなみに、独奏スタイルの演奏プラス、低音ハーモニカ(動画ではバスクロマチック)との
相性もとても良いです。
↓↓↓

自分だけのオリジナルアレンジを作るのも楽しいよ!
⑥ブルースハーモニカ風の演奏も可能
複音ハーモニカでもベンド出来ます。
実は、複音ハーモニカで、ブルースハーモニカみたいな表現で演奏することも可能です。
上の段だけを使って穴の位置を上手く捉えて、単音で吹けば、ブルースハーモニカのようなベンドができるんです。
こんな感じ↓↓↓
僕はハーモニカ工場で働いている時に、このことに気がつきました。
その頃からこの奏法で演奏しています。
今までも、ハーモニカの講習会などで、
『複音ハーモニカでベンドしよう』みたいな講座もさせてもらうこともあります。
あまり広まらないですけどね・・・笑。
近いうちに、ブログでも解説してみたいと思います。

たしかに、この奏法やってる人、あまりいないねw。まきさんくらい・・?
◆複音ハーモニカでポジション奏法?
それから、ブルースハーモニカで使われる、ポジション奏法も、曲によっては有効です。
ポジション奏法は、ハーモニカと違うキーの曲を演奏することです。
↓↓↓この曲は、Dmの曲を、あえてC調のハーモニカで演奏しています。
ブルースハーモニカの世界で言うと、『3rd』ポジションですね。
複音ハーモニカ経験者の方には、
マイナーのハーモニカを使う時とも違う、独特な雰囲気、わかってもらえたのではないでしょうか?
↓↓↓の曲集に掲載されています。
https://amzn.to/489KJWn

複音のポジション奏法か・・。面白いかも♪
僕が思う、複音ハーモニカの難しい所、ちょっと残念な所。
ここで、ちょっとだけ、僕が残念に感じる点もお話させてもらいますね。
①スムーズな半音演奏が難しすぎる
半音を使う時には、メインのキーの半音上のハーモニカと二本持って演奏したりするのですが、この切り替えが、かなりかなりです。
練習でかなりスムーズになるのですが、ジャズの様な半音を多用する音楽とかになると、至難の業です。
ただ、上記のように、音によっては、単音で吹けば、ベンドすることも可能です。
複音の美しい音色や、ブルースハーモニカのような単音、独奏のテクニックを織り交ぜたりして、演奏の仕方を工夫すれば、他のハーモニカではできない表現もできるかもしれません。
そういう意味では、可能性のある楽器と言えると思います。

半音奏法、たしかに難しいね。いつか簡単に半音の出せる複音、できないかな?
②たくさん揃えないといけない?
基本的には、1つの音階を吹くための作りになっているので、曲のキーによって、ハーモニカを持ち替えないといけません。
人と合わせたり、楽譜通り演奏したい場合、また通っている教室で指示があった場合などは、確かに必要になることがあると思います。
でも、自分だけで演奏を楽しむ場合には、無理に揃える必要はありません。
↓↓↓こんな順序で揃えて行ったら良いと思います。
おススメの、複音ハーモニカをそろえていく順番
1.C
まずは基本ですね。↓↓↓の曲集も、45曲中31曲はCだけで吹けます。
SUZUKI スズキ 吹きたい曲でうまくなる 複音ハーモニカの楽譜 全45曲掲載。
2.C#
半音を使う曲が吹きたくなったら。
3.G
CやC#は、複音ハーモニカのなかではかなり高い方のキーなので、落ち着いた低い音で吹きたければ。
4.G#
Gをメインで演奏していて、半音を使い時に。
5.Am
独奏スタイルなどで、和音を使うようになったら、マイナー(短調)の曲にはマイナーのハーモニカが必要になります。AmはCともよく一緒に使われます。
この中で順番が変わっても良いと思いますが、これらがあれば、相当楽しめるはずです。
※あくまでも、僕が考える順番です。3,4を(A,A#)にしても良いと思います。

1人や、いつも同じ仲間で楽しむ分には、数調子あれば、たくさん楽しめるよ♪
最後に。
と、こんな感じで複音ハーモニカの魅力と、難しい所、ちょこっと残念な所についてお話させてもらいました。
僕は色々なハーモニカを吹きますが、複音ハーモニカはその奏法と併せて、日本の伝統文化でもあり、上記のような新しいスタイルも演奏できる、これからの、可能性のある楽器でもあると思っています。
楽しみですね。
この文を読んで興味を持たれた方は、ぜひチャレンジしてみてください。

複音ハーモニカは、大事な日本の文化。皆さんも一緒に楽しんで、輪を広げていきましょうね♪
↓↓↓おすすめ複音ハーモニカ(C調)
【ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち】
『ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち』は、ブログ内で読めるオリジナル絵本です。
いろんな種類のハーモニカ吹きたちが暮らしている、小さな物語です。
今回コメントしてくれたレモも、その丘の住人です。
はーもにかえほん【ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち】はこちら


コメント
私にとっても、複音ハーモニカの一番の魅力は、「音色」です!!(^-^)
それと、音色(トレモロ)が変わりやすいことと、
(トレモロの)調律が難しいことが、残念なところかな・・・。(~_~;)
複音ハーモニカは、key 違いを買うので、確かに増えていきますね。
ちなみに、私は、Gより「A」派なので、
A(とA♯)が何本も!・・になってます。
※ただ、マイナーは、AmよりもGmの方が好き・・。
ハーモニカが増えるのも、また楽し💛・・ですよね。
(≧▽≦)
トレモロの調整!!
それがありましたねー。
僕は調整が本業だったので、あまり気になっていませんでしたが、たしかに!
いつかトレモロや、調律の件も記事にしたいですねー。
(^)3^)