ハーモニカ別に魅力を語るシリーズ、
今回はクロマチックハーモニカ編です。
複音ハーモニカ編はコチラ
ブルースハーモニカ編はコチラ

正直、複音、ブルース、クロマチック、3種類の中では、知名度は低い方になってしまうと思いますが、最近は人気も出てきていますよね。
クロマチックハーモニカも、とても面白いんですよ。
これからハーモニカを始めたいけど、ハーモニカの事をあまり知らない方、
クロマチック以外のハーモニカを吹いていて、クロマチックにも興味がある方
などに、読んでもらえたら嬉しいです。
では、見ていきましょう。

ダンマリヶ丘のクロンです。私も一緒に見ていきますよ♪
ハーモニカえほん【ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち】はコチラ♪
クロマチックハーモニカについてチョコっと解説
最初にクロマチックハーモニカについて、簡単に説明しておきますね。
クロマチックハーモニカの有名な奏者と言えば?
まだまだ、クロマチックハーモニカと言っても、ピンと来ない方も多いと思うので、まずは、有名な奏者お二人をご紹介しておきます。
クロマチックハーモニカと言えば、何と言っても、このお二人が有名です。
シンガーソングライターのスティービー・ワンダーさんと、
ジャズハーモニカ奏者のトゥーツ・シールマンスさん。
共演映像もあります。↓↓↓
もちろん、他にも素晴しいプレイヤーがたくさんいらっしゃいますが、
ハーモニカを吹かない人にも多く名前を知られているというと、このお二人の名前が先に出てくると思います。
このお二人が使っているのが、『クロマチックハーモニカ』なんです。

Tootsはわたしの憧れの奏者です♪
クロマチックハーモニカって、どんなハーモニカ?
クロマチックハーモニカが他のハーモニカと一番違うのは、スライドレバーがついている所。
指も使って演奏します。
レバーを押さずにそのまま吹けば、C調のドレミファソラシドが出て、ボタンを押すと、それぞれの半音上の音が出ます。
なので、ピアノでいう黒い鍵盤の音、♯(シャープ)や♭(フラット)を含めた、全ての音を出す事ができるんですね。
こんな音配列になっています。↓↓↓(12穴:数字は穴番号)

1つの穴だけで、
①吹く音
②レバーを押して吹く音
③吸う音
④レバーを押して吸う音
計4つの音が出せます。
この事によって、クロマチックスケール(半音ずつ並べられた音階)を吹く事が出来るので、クロマチックハーモニカと呼ばれています。

1つの穴で、4つも音が出るんですよ♪ドが2つ並んでいるのも特徴ですね。
それでは、クロマチックハーモニカの魅力について、お話していきたいと思います。
クロマチックハーモニカの魅力
1.何調子も揃える必要がない
ブルースハーモニカや複音ハーモニカは、基本的には1つの音階を吹くように作られているため、曲のキーによって、合うハーモニカに持ち替える必要があるのですが、
クロマチックは、全ての音が揃っているので、1本あれば、色々なキーの音階、メロディを演奏する事ができます。
(※その分、いろいろなキーで演奏するにはたくさんの練習が必要です。)
ですから、クロマチックハーモニカで演奏する場合は、基本的には1本あればOKです。ほとんどの楽器はそうなんですけどね。
ブルースや複音のように、演奏時に何本も揃えて用意する必要がありません。
かなり手軽だと思います。

演奏に、1本だけ持っていけば良いのはありがたいですね♪
2.配列がシンプル
音の配列が、ブルースや複音と違って、とてもシンプルです。
オクターブが変わっても、同じ配列で並んでいます。ピアノとかと一緒ですね。
先ほども出しましたが、こんな配列です。↓↓↓(音は、C調の階名で表記しています。)

(※最右穴の吸い音だけ、少しでも音域を広げるために、他のオクターブと違って『レ』になっています。)
1オクターブ(4穴)だけ覚えてしまえば、それが並んでいるだけだから、覚えやすいですよね。
一度メロディを吹けるようになったら、オクターブを変えて演奏する事も容易です。

ハーモニカの中では、一番シンプルな配列なのではないでしょうか。
3.オールジャンルに対応可能 〜その理由
ハーモニカの中では、クロマチックハーモニカが、一番色々なジャンルに、無難に対応できると思います。
理由をいくつかあげますね。
①半音(#や♭)が演奏しやすい
他のハーモニカでも、ベンドや持ち替えなどによって可能ですが、やはりボタンのアクションだけで半音が出せるのは非常に便利です。
半音が良く出てきたり、転調を頻繁にするような、ジャズやクラッシックでは、クロマチックハーモニカが向いていると思います。

トレモロの二本持ちは大変ですもんね。
②ベンドを使った、表情豊かな表現が可能
ハーモニカ特有の、ベンド奏法(ピッチを吹き方でコントロールする事)を使う事によって、人が歌っているような、表情豊かなニュアンスを出すことが可能です。
バルブを使用しているという構造上、クロマチックのベンドはブルースハーモニカのベンドとは少し違うため、ブルースハーモニカのような、独特なブルージーで泥臭い表現、フレージングは難しいです。
でも、洗練された、クールな雰囲気もあるので、ブルースハーモニカより、むしろクロマチックの表現を好まれる方もいると思います。
オシャレ系なポップスや、洗練されたロックなんかに使われたら、かなりカッコ良いと思います。

ベンドを使った独特な表現はハーモニカならではですよ♪
③スライドを使った表現やフレージングがカッコ良い
当たり前ですが、これはクロマチックならではですね。
スライドレバーを装飾的に使うカッコ良いフレージングがたくさんあります。
クロマチックハーモニカの名手は、スライドをホントに上手に使います。
スティービーの名演奏です。スライドの使い方も印象的です。
『Isn’t She Lovely』↓↓↓(1:40〜、2:45〜でハーモニカが聞けます)

素晴らしい!!こんな風に吹けたら、楽しいでしょうねー♪
④音域がかなり広い
これは他のハーモニカもそうなんですが、大きさのわりに音域がすごく広いです。
クロマチックハーモニカは、12穴、14穴、16穴のものがポピュラーですが、
小さめの12穴のクロマチックハーモニカでさえも、3オクターブあります。
フルートと同じ音域を持っています。
14穴(3オクターブ半)、16穴(4オクターブ)は、それより低い方に音域が増えていくので、16穴とかになると、かなり低い音も出ます。
僕はいくつかの動画の中で、16穴のクロマチックで、ベースラインを吹いたりしています。
下に動画あります。

大きさの割に音域が広いので、他の楽器奏者によく驚かれますよ♪
朝モニカでもいろいろなジャンルの動画をアップしました
朝モニカの動画の中でも、クロマチックハーモニカを使った、色々なジャンルの曲を演奏していますので、いくつか挙げておきます。
JPOP↓↓↓
ジャズ↓↓↓(16穴でベースラインを吹いています♪)
↓↓↓演歌
↓↓↓こんなのもあります
↓↓↓クラッシック
↓↓↓五重奏もやってみました
このほかにも、たくさん、クロマチックの動画をアップしていますので、お時間があればのぞいてみて下さい。
↓↓↓山口牧ハーモニカチャンネル

クロマチックのレンジの広さ、可能性を感じますねー♪
4.消音器(サイレンサー)付きモデルもあります
ハーモニカが、いくら手軽でどこでも練習できると言っても、本気で吹くと、音は結構うるさいです。ご家族に気を使って、小さい音で練習されている方も多いですよね。
そういう方には、12穴クロマチックハーモニカ用に、消音器(サイレンサー)付きモデルがあります。
鈴木楽器製作所の『SHINOBIX』です。
かなり音が小さくなります。
↓↓↓『SHINOBIX』についての検証動画はコチラ
↓↓↓本体付きのフルセット
↓↓↓スズキSCX-48の本体がすでにお持ちの方は、これを取り付ければOK♪
ご家族に気を使って小さな音で練習している方には、強い味方になってくれるはずです。

寝る前の練習にも良いですね!
クロマチックハーモニカの、難しい所、ちょっと残念な所
いちおう、クロマチックの難しい所、ちょっと残念なところもお話しておきますね。
1.キーによって、フレーズの演奏の難易度が極端に変わる
一本あれば、色々な調子を演奏できるとはいいつつも、
調子によって、演奏するフレーズの難易度が全然変わったりします。
この辺は、経験してみないと分かりづらいかもですが・・・。
他の楽器の楽譜を、頑張ってやろうとしたりすると、その曲がハーモニカに全然向いてなくて、こういう問題に直面したりしがちですね。
でも、僕はそのハーモニカのやれる事、得意な事をやれば良いという考え方なので、実はあまり気にしていません笑。
やりづらい調子はやりやすい調子に変えてしまいますし、あまりに吹きづらいメロディは、ごまかすか、そうそうに諦めます笑。
『クロマチックハーモニカのスケールを効率よく覚える為の方法』は、コチラの記事をご覧ください。

同じ曲でも、キーによって信じられないくらい難しくなる事がありますね💦
2.表現を入れないと、何の味もない演奏になりがち
クロマチックは、最初から音が全て揃ってはいますが、
何のアーティキュレーションも、表現も入れずに演奏すると、
味も何もない、非常に淡泊な、無気質な演奏になりがちです。
なので、ある程度グッとくる演奏に仕上げるには、メロディの歌い方、表現について、たくさんの練習や、工夫が必要です。
でもそれが、クロマチックハーモニカの楽しい所であり、奏者の個性が出やすい理由でもあるかもしれません。
クロマチックハーモニカは、本当に演奏する人によって、表現や音色が違って面白いんです。

表現の仕方が、奏者によって違いがあって楽しいのです。
3.クロマチックならではの構造上の2つの問題
それから、他のハーモニカにはない、二つの部品が、トラブルになる事がたまにあります。
①バルブがはりついて音が出にくくなる
クロマチックハーモニカには、吹いた時に吸う側から、吸った時に吹く側から、息が漏れないように、『バルブ』と呼ばれる弁がついています。
カバーを開けると白いフィルムのようなものがたくさん、リードプレートにはってありますよね、あれです。
この『バルブ』が、結露するとプレートに張り付いてしまい、音が発音しづらくなるんですよ。冬なんか特になりやすいです。(吹き音でなります。)
このトラブルに悩まされている方は非常に多いと思います。
でも構造上、なかなか改善が難しいみたいなんですよねー。
良いバルブの素材が見つかるか、構造自体を考え直すことなどで、改良されたら良いですね。
今の所、最善策としては、やはり、演奏前に、ハーモニカを温めておく事だと思います。
これで症状が出にくくなります。

バルブ問題、いつの日か、解決されるのを祈ってます🙏。
②スライドレバーのクリーニングが必要
もう一つはスライドレバーの動きについてですね。
演奏や練習を重ねると、汚れが付着して、段々とスライドの動きが悪くなってきます。
これについては、スライドが曲がったりしていなければ、
分解して洗浄し、スライドオイルを塗布する事で、元の動きに戻ります。
↓↓↓この動画を見ると、マウスピースの分解、洗浄、組立方法も分かります。

マウスピース周りのお手入れは、クロマチック奏者なら、
やれるようにしましょうね。
最後に。
と、僕なりに、クロマチックハーモニカの魅力について、できるだけ赤裸々に書いてみました。
ハーモニカ選びに迷っている方へのアドバイスとしては、
①ジャズとかクラッシックなど、半音や転調を多用する音楽を演奏したいとはっきり決まっている
②ハーモニカの音が好きだけど、特にブルースとかにはこだわっていなくて、できれば色々なジャンルの音楽を幅広く演奏したい
という方には、クロマチックハーモニカをおすすめします。
あと、ブルースハーモニカを吹ける方で、クロマチックに興味のある方にも、音のコントロールの仕方をクロマチックにも活かせるので、一度チャレンジされることをおすすめします。
最近は、ブルースとクロマチックの両刀使いの奏者も多いです。
例えば、僕の大好きなスウェーデンのハーモニカ奏者、『Filip Jers』も、ブルース、クロマチック、どちらのハーモニカでも素敵な演奏を聴かせてくれます。ぜひ聴いてみて下さい。
FilipのYouTubeチャンネル↓↓↓
と、長々と書いてきましたが、なんだかんだ言って、こんな文章より、
実際の演奏を聴いてもらう事が一番だと思います。
なんだそりゃ、という感じですが。
機会があれば、ぜひ、いろいろなクロマチックハーモニカプレイヤーの演奏を聴いてみて下さい。
ではまた。

こんなに色々なジャンルを1本で演奏できるハーモニカはクロマチックだけだと思います。
ぜひぜひお仲間になりましょう!!
最後に、おススメクロマチックもご紹介しておきます。↓↓↓
初心者におすすめ。SUZUKI スズキ クロマチックハーモニカ スタンダードモデル SCX-48
山口牧使用モデルSUZUKI スズキ クロマチックハーモニカ グレゴアシリーズ 金属カバーモデル G-48
【ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち】
『ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち』は、ブログ内で読めるオリジナル絵本です。
いろんな種類のハーモニカ吹きたちが暮らしている、小さな物語です。
今回コメントしてくれたジュウスケも、その丘の住人です。
はーもにかえほん【ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち】はこちら


コメント
>皆さんこんにちは!
>スライドフェイクしてますかー♪
>(^)3^)
おおっ!?
スライドフェイクかぁ~~。
コレ、苦手! (>_<)
(;^_^A
当たり前だけど、コレ、多用される方は、
やっぱり上手いですよね・・。
なんか、「押し時(入れ時)がわからない」と言うか・・、
「指がリラックス出来てない(?)」と言うか・・。
う~ん・・、スライドフェイクは、
私の課題かな~と、思ってます。
音楽的にカッコよく、スライドフェイクが
入れられるようになると、
「難しい半音フレーズ」に手を出さなくても(!?)
演奏がグッと良くなると思うんですよね・・・。
※「避けずに、練習せい!」なんですけどね。(;^_^A
なるべく、
「シンプルだけどカッコイイ」演奏をしたい
と思っています。
(^-^)
そうですよね、ハーモニカならではの吹きやすくてカッコ良い
フレーズを追求していくのが良いですよね。
リラックス、脱力も大事ですよねー!!
(^)3^)