ポン ポン ポン ポン
あ、きこえてきました。
きょうは
つきに いちどの
おかジャムの ひです。
バンスが
バスハーモニカを
ふきながら、
ゆっくり
おかを あるいてきます。
ポン ポン。
ポン ポン。
その おとを きいて、
ジュウスケが
いえから とびだしてきました。
レモも、
クロンも、
モカさんも。
モカさんの かたには、
ヂムが
のっています。
みんな、
バンスの うしろを
ついていきます。
すると、
みちばたに
つばの ひろい
ぼうしを かぶった
おとこが いました。
タレンです。
クロンが
いいました。
「タレンさん、
まだ
いたんですね」
タレンは
ゆっくり
クロンを みました。
「いや。
おれは
えいえんの たび――」
「さあ、いくぞー!」
ジュウスケの こえが
しました。
「……」
タレンも
みんなの うしろを
あるきはじめました。
ポン ポン。
ぷわあ。
ふう。
すう。
おとの ぎょうれつは、
カタラズの木のある
こうえんへ
むかいます。
やがて、
カタラズの木が
みえてきました。
そのとき、
バンスが
木の うえを
みあげました。
ポン……。
おとが
とまりました。
ジュウスケも、
レモも、
クロンも、
ふくのを
やめました。
みんなで
木の うえを
みあげます。
そこには、
一わの
カラスが いました。
そして、
その そばには
ちいさな
カラスの こどもたち。
おかあさんカラスが、
こどもたちに
せっせと
えさを はこんでいます。
みんな、
だまって
みていました。
すると、
フクさんが
ゆっくり
トレモロハーモニカを
かまえました。
すうっ。
そして、
「七つの子」を
ふきはじめました。
やわらかく。
ゆっくり。
カタラズの木の
えだの あいだを、
やさしい おとが
ぬけていきます。
だれも、
いっしょには
ふきませんでした。
バンスも、
ジュウスケも、
レモも、
クロンも、
タレンも。
ただ、
フクさんの おとを
きいていました。
ヂムも、
モカさんの かたの うえで、
じっと
木の うえを
みています。
おかあさんカラスは、
また
こどもたちの ところへ
もどってきました。
フクさんの
トレモロハーモニカは、
やさしく、
やさしく、
なっていました。

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