ダンマリヶ丘のハーモニカ吹きたち【第29話】もうすぐダンモカまつり

あさです。

モカさんは、
にかいの ベランダへ
でました。

ヂムも
とことこ
ついてきました。

すると――

「おや」

いえの まえには、
もう
ながい ぎょうれつが
できていました。

ハーモニカを
だいじそうに
かかえた ひとたちが、

さかみちの
したまで
ずらりと
ならんでいます。

ヂムは
めを
まんまるにしました。

モカさんは
すこし おどろいてから、

にこっと
わらいました。

もうすぐ、
ダンモカまつりです。

ダンマリヶ丘では、
まいとし
八月十日に、

ハーモニカの
おまつりが
ひらかれます。

おかじゅうの
ハーモニカふきが
あつまって、

えんそうしたり、
おしゃべりしたり、

みんなで
おとを
たのしむ、
いちねんに いちどの
おまつりです。

そのひまでに、

ハーモニカを
みてもらおうと、

みんな
モカさんの
こうぼうへ
やってきたのでした。

ぎょうれつの
ひとたちは、

おたがいの
ハーモニカを
みせあったり、

「ことしは
なにを
ふこうかな」

なんて
はなしを
しています。

だれも
いそいで
いません。

みんな、
なんだか
うれしそうです。

いっかいの
いりぐちでは、

しぃちゃんが
いつもの
いすに
すわって、

ぐうぐう。

きもちよさそうに
ねています。

こんなに
にぎやかなのに、

ちっとも
おきません。

モカさんは
くすっと
わらいました。

「さて。」

「きょうは
いそがしく
なりそうだ。」

ヂムは
うれしそうに
うなずいて、

くびから
さげた
ちいさな
ハーモニカを

ぷう。


ふきました。

その
かわいい おとに、

ぎょうれつの
ひとたちが
いっせいに
ベランダを
みあげます。

そして――

みんな
わらいました。

ダンマリヶ丘の
あさは、

おまつりを
まえにして、

いつもより
すこしだけ

にぎやかに
はじまったのでした。

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